このクライエントの方は、仕事が減ってきたことに対する不安感から、寝付けなかったり、夜中に何度も起きてしまったり、朝早く起き過ぎたりするため、何をするにも億劫な状態が続いていました。

整体の仕事はなんとかこなしても、経営不安が常に頭をよぎり落ち着かなく、漠然とした悲しさや、無力感のため気持ちが落込み、何をするにも時間がかかり、今後も仕事が続けられるか不安を感じていたそうです。

朝陽、夕陽など光のイメージセラピー多数を聴き、少し気持ちが明るくなった

このクライエントの方は、セラピーを次から次へと申し込み（サブスクのため）、かなり多くのセラピーを聴き続けました。毎日何時間もとおっしゃっていました。（そんなに聞く必要はないのですが）

その結果、ご本人の自覚は、それほどでもなかったのですが、うつ重症度は、１カ月で６点下がり、結果からみると、マインドフルネスセラピー等よりも、【光を感じる自然系のイメージセラピー】が効果的だったそうです。

１カ月で、少し気持ちが楽になったけれど、これだけでは、うつの本当の原因のネガティブなマインドセット「悲観的思考」は、弱まってはいません。経営不安のため落ち着かない日々は日々はまだ続きました。

サクセスセラピーで、未来の成功体験から経営不安を弱め、少しずつ自信が生まれる

2か月目、特に効果の高かったのは、【認知行動療法不安をほどく静かな対話】により、将来の不安・経営の悩みを心の中で整理し、少しずつ、不安が静まり、なんとかしていこうという気持ちを、取り戻していきました。

さらに、3カ月目には、主に、【サクセスセラピー（象徴的成功イメージ療法）未来の自分と出会うセラピー】などにより、過去の成功を映像記憶して再体験し、未来の成功した自分のイメージの中で対話し、メッセージを受け取り、自己効力感を高めていくというイメージを続けて聴いていただきました。

その結果、うつ重症度診断QIDSによる（うつスコア２７点中）は、初診時［中等度：１３点］→１か月後 ［軽度：７点］、２か月後 ［軽度：７点］→３カ月後には、〔正常：５点]となり治療終了となりました。（数値は実測を記入）。

録音セラピーはいつでも・どこでも・短時間で反復できるため、ふつうは、お客さん対応の合間の時間は、不安でしょうがなかったのが、その合間の時間に聴き続けたことで、少しずつ心が落ち着き、将来への不安が消えていったとのことでした。

このクライエントの方は、親友との絶交や、家族との関係に悩んでいて、睡眠障害や、拒食症に近い状態にまで、心身が弱っていました。

最初は、わからなかったのですが、幼少期の両親の愛情不足が原因で、すぐに自分は嫌われていると、自分から殻に閉じこもってしまうところがありました。

これらのストレスにより、うつを発症し、心療内科による薬物療法を行うも、治療終了と再発を繰り返し、1ヶ月間ほどの休職を2度経験しています。休職期間は、実家に身を寄せ、家事も出来ず、ご飯も少量しか食べれず、寝てばかりで、外にも出られない状態だったということです。

ストーリーセラピーで感動、何度も聴き心が落ち着く

最初は、【心を整えるイメージ療法のセラピー】を、いくつかお勧めしたのですが、心理療法（セラピー）は、初めて体験するようで、うまくイメージが出来ないとか、効果をはっきり感じないとのことでしたが、ストーリーセラピーの中で、妖精たちが順番に、クライエントの心に寄り添い、優しく抱きしめるというセラピー【パステルの森のもふもふの妖精たちに癒されるセラピー】に、感動したとのことで、何度もそれを聴き、心が落ち着いたそうです。

ただ、１カ月目の治療終了時に聞いたのですが、心療内科の薬物療法も受けていたそうで、このくらいの改善効果は、前もあったとのことでした。

ただ、それから、１１か月後に、今度は、薬物療法なしで、こちらの治療を再開したいとの連絡があり、診断から始めるとうつ重症度は、もう元に戻っていました。

メールカウンセリングによる来街者中心療法

そして、治療再開後は、職場の人間関係に疲れ切っているということで、まず、メールで、来街者中心療法を行いました。クライエントの言葉を、一切否定せず、共感を持って受け止め、ネガティブな認知への理解と対処法を、自ら得ていけるように、それなりの頻度でカウンセリングを行いました。

このクライエントの方は、一生懸命に職場の人たちと接していて、時に過剰なほどに反応してしまい、怒りが収まらず、とても苦しいとのことでした。ただ、カウンセリングを通して、少しずつ、実感として「相手にあまり期待しないこと」を学んでいくことで、少しずつ気持ちが楽になっていきました。

うつのマインドセット７つすべてのドラマセラピーでネガティブな認知を書き換える

ただ、この方は、うつの原因とされるネガティブな認知であるマインドセット７つのうちの５つを持っているということで、さらに、２カ月にわたり、うつの原因となるネガティブな認知であるマインドセットを弱めて、新しいポジティブなマインドセットに変えていくセラピーを順番に処方していきました。

うつの原因となるマインドセットには、以下の７つがあります。うつの方の多くは、このマインドセットを複数持っています。このマインドセットを弱め、新しくポジティブなマインドセットに置き換えていくことで、ポジティブなマインドセットを知り、行動に移し、その繰り返しを行うことで、身の回りに起こるストレスを受け流すことのできるしなやかな心にすることが出来ます。

その結果、うつ重症度診断QIDSによる（うつスコア２７点中）は、初診時［中等度：１５点］→１か月後 ［軽度：３点］そして、一年後再発 ［中等度：１４点］→１カ月後には、〔軽度：８点] → ２か月後には、[正常：２点]となり治療終了となりました。（数値は実測を記入）。

うつの原因のマインドセットを変える【ドラマ仕立ての認知行動療法】が、特にお気に入りで、アニメなどに出ているプロの声優による音響ドラマで、楽しみながら聴けたことが、ポジティブな気持ちになる決め手になったとのことでした。

このクライエントの方は、医師をしていらっしゃいますが、原因がわからない全身の蕁麻疹や舌痛にも悩まされ、さらに、身体は寒いと感じても顔だけ熱く入浴ができないほどの状態、さらに、夜眠れなく、何度も起きてしまい疲れが取れず、集中力もなく、日常生活も困るほどでも何とか仕事を続けている状態だとのことでした。

その原因は、最初は、よくわからないとおっしゃっていましたが、自分ではもう乗り越えた、忘れたつもりだった昔の結婚生活での苦労かもしれないとのことでした。夫の連日の暴言、人格否定の言葉、乱暴な態度、裏切りなど…毎日怒りを噛み締め頑張りましたがついに倒れ救急搬送され、上手く喋ることができなかったり拒食症になったりで精神科を受診して、医師に環境を変えないと治らないよと言われ離婚した。それが今でもたまにその頃の夢を見るほどひどいものだったそうです。

ストーリーセラピーを何度か聴いただけで涙が、そしてなぜか蕁麻疹が治る

最初は、気持ちを落ち着けようといろいろなセラピーを処方しましたが、【珊瑚礁にいる貝の物語】というストーリーセラピーを、聴いた時に、何故だか号泣し、いろんな過去の出来事が頭の中で走馬灯の様に回わり、心がとても癒され、すっきりした気持ちになったそうです。気持ちが楽になるので、ウォーキングしながら、お風呂に入りながら、何度も聴いてそうです。すると、この癒された感覚により、このセラピーを聴き始めて数日で、朝起きていきなり出る蕁麻疹がぴったり治ったとのことでした。

ヒプノセラピーで、心の奥の悲しみを開放

ただ、このクライエントの方は、うつ重症度が重度の１７点ですし、過去のトラウマも重いものでしたので、頻度を増やし、カウンセリングをしていきました。この方が、おっしゃるには、忘れたいことを話すのは辛く、病院での対面のカウンセリングではなにも話せませんでしたが、メールのため話しやすかったし、一度全部吐き出さなければ乗り越えられないなかなと思い誰にも話したことのない事も話せましたとのことでした。

そして、いよいよ、全部吐き出し、心の深いところを癒すヒプノセラピーを以下の手順で処方しました。ヒプノセラピーは、催眠療法のことですが、それを録音でも出来るように出来るだけシンプルに冷静に過去に入っていけるように設計したものです。

①【過去のわたしを助けに行く旅 ～あなたはもう、ひとりじゃない～】
②【過去のわたしを助けに行く旅 ～今度こそ、あなたを守る】
③【怒りを超えて、自分らしさを取り戻す旅】

これを聴いていただいた結果、怒りや怨み続けることに自分でブレーキかけていたようだ、もうこれ以上何も出ないくらい、自分がバラバラになるくらい一度吐き出し切るとおっしゃって、それは、とても、ここでは書けないような思いを吐き出され、その後に、その思いを統合する【怒りを超えて、自分らしさを取り戻す旅】セラピーを聴き、少しずつ気持ちが落ち着き、最終的には、とても穏やかな気持ちになったとのことです。

その結果、うつ重症度診断QIDSによる（うつスコア２７点中）は、初診時［重度：１７点］→１か月後 ［軽度：７点］→ ２か月後には、[正常：４点]となり治療終了となりました。（数値は実測を記入）。

治療完了後も、【珊瑚礁にいる貝の物語】や、【過去のわたしを助けに行く旅 】を何度も聴いているそうです。自分が悔しくて悲しくて寂しかったことに気がつき、勇気をもって、心の奥のパンドラの箱をあけたことで、心を緩めることができたそうです。